ポイズンドーター・ホーリーマザー…★3.9
湊かなえの作品を本屋さんで見かけたらついつい手を伸ばしてしまう病です。
サクサク読める文章とは裏腹に重たい内容であることはタイトルから読み取れましたが、最後の最後で真実が分かる手法が大好きなので通勤電車で時間を忘れて読んだ作品です。
あらすじ
短編集から成り立っていて、最後の二作(ポイズンドーター、ホーリーマザー)がタイトルとなっている。「毒親」の母を持つ弓香と、中学の同級生だった理穂。それぞれに言い分があるストーリーを持っており、彼らの身勝手な感情が交差した際に隠されていた真実が明らかになる。
レビュー
短編集なのでスピーディーに物語が進んでいきました。
相変わらず、人間、特に女の身勝手な感情の描写が上手いですね。
みんな自分が正義で、その正義から見たら相手の女は悪で。
だけどほんの少し見方が変われば、善と悪がひっくり返ってしまったり。
自分はこんなに醜い心は持ってないって思いながら読みましたが、人から見たら自分も気付いていない別の自分がいるのかもしれない…なんて思って少しぞっとしました。
女の醜い部分をさくっと読みたいって時に最適な作品です。そんな時あるのかって思いますがわたしにはたまにあります。笑