パッドマン…☆4.2
引用元:http://www.padman.jp/site/
インド映画って意外と面白いものが多いんですよね!
実在している方をモデルにして作られた映画です。
生理ってよくよく考えたら何も恥ずかしいものじゃないはずなのに、日本に住んでいるわたしもナプキンを買うレジが男性だったりするとなぜか申し訳なくなってしまったり、ナプキンが人の目に付かないように配慮していたり。
インドではそれがもっとずっと次元が違うレベルで恥とされているようです。
そんなインドで女性、奥さんの為にナプキンを作ることに全力で挑んだ男性の話です。
感想・レビュー
とにかく主人公のラクシュミが妻にめちゃくちゃ優しい!!!
インドって女性の地位が低かったり妻は夫の所有物的なイメージでしたが、こんな男の人もいるんだなあ…
こんな優しい男の人インドじゃなくてもそうそういない。
とにかく妻の為に清潔で安いナプキンを作ろうとめちゃくちゃ頑張るラクシュミ。
だけどそこはインド。
頑張れば頑張るほど、周囲は冷たく軽蔑の目を向けるようになります。切ない…
親も泣き叫び妹たちも家から出ていき縁を切りたがり妻も「恥だ」と泣き実家に帰ってしまいました。
え…ナプキンの事でこんな大罪人みたいな扱いされちゃうんだ…
こっちから見たら妻思いで理解ある良い旦那なのに…
そんなラクシュミの人生を変えたのは、都会デリーに住むパリー。
彼女の考えは先進的で強くて明るくて、登場する他の女性たちとは対象的に描かれていました。
ラクシュミはパリーを愛していたと思うし、パリーもラクシュミを好きだったのに、二人が結局カップルにならずに妻の元へ帰ったのはなんとなく消化不良感…
パリーはラクシュミを信じて支えて、一緒に苦楽を共にしてナプキンを広める努力をしてたのに、
妻はラクシュミが自分のためにナプキンを作ろうとしていたのにそれを恥ずかしいと嘆き泣き、ラクシュミが一番辛い時に支えたりかばったりもせず手を離してさっさと去っていったやん…
成功して名誉と地位とお金があることを知ってから戻ってくるなんてそんなのあり!?
いや二人が笑い合ってるその瞬間パリーはラクシュミと離れてまだ泣いてる頃だよ!?
ってなりました笑
パリーは実在しない人物らしいので、そこをカップルにするわけにはいかなかったんでしょうけども。。
それにしてもこの作品を見て、
インドの女性は男性から、同じ人間として対等に尊重される機会がかなり少ないんだろうな
と改めて感じました。
宗教的な思想やインドの風習があるから仕方ないのかもしれませんが、優しいラクシュミを変人だと思ってしまうくらい、男性から尊重されることに慣れてないんですよね。
ラクシュミが国連の演説でも言っていた通り、月経時インドでは1年に2ヶ月間分、仕事も学校も十分に行けずに家族から隔離されて外で過ごす時間が女性にある。
信じられない。
インドでそれが当然という環境で生きていたのに、それに気が付いたラクシュミはやっぱり凄い。
5億人いるインドの女性たちのナプキン使用率は2001年で約12%。
現代はどうなってるんでしょうか。
この映画をインドが作って上映されたと言うことは、この頃よりは理解が広く得られているということなのか。
面白いだけじゃない、インドという国について思いを馳せた時間でした。