グリーンブック
引用元:https://gaga.ne.jp/greenbook/
最優秀作品賞、最優秀助演男優賞、最優秀脚本賞
を受賞した作品!
大好きなボヘミアン・ラプソディではなくグリーンブックが最優秀作品賞を取ったときから、
くやしいけど気になる!絶対見に行かねば!
と楽しみにしていました。
良い…とっても良かった…!!
今なにかお薦めの映画ある?と聞かれたら、グリーンブックをお薦めすると思います。
感想・レビュー
とりあえず最初に!
とっても面白かった(*^^*)
トニーとドクの噛み合ってるようで噛み合ってない、だけどやっぱり噛み合ってる絶妙な掛け合いにフフッと笑ってしまったし、二人の間に徐々に絆が生まれる流れにほっこりしました。
そして何よりも人種差別についてまた改めて考えさせられました。
トニーは初めは乱暴で孤独な男かと思ってましたが、部屋に帰ってきたらまず子供にキス。
あ、子供いるんだ。でも孤独そうだからシングルファザー?
と勝手に思ってたらベッドには綺麗な奥さんがいて彼女にもキス。
あ、家族の為に朝まで働く良い夫やん。
と思ってたら次の日なんと大量の家族が家にいた!(たぶん奥さんの親族)
孤独とは無縁で幸せそう!大変そうだけど。
奥さんのお父さんとも上手くやってる。
これは印象とは違い良い男に違いない。
そう確信しました。笑
ドクは立ち振る舞いからすでに気品に溢れていて、偏見で辛い思いをしても屈しない本当の強さを持っている人物でした。
すごく真面目なドクと、自由過ぎるトニー。
ドクが初めてフライドチキンを食べたシーンで、「食べ終わった骨はどうするのか?」とドクに聞かれたトニーは「こうするんだ」と窓から骨をポイ捨てします。
初めての経験にドクも思わず笑って骨を窓から捨てました。
そしてトニーは空になったジュースの紙コップも捨てます。
それはドクはさすがに許せなかった様子。
ちゃんと車で引き返してトニーにコップを拾わせました。
ドクの真面目さと、トニーの無作法だけど変に素直な姿に思わずふふっと笑ってしまいました。
クリスマスイブにニューヨークに帰ってきた二人。
トニーはたくさんの家族が待つ家へ。
ドクは誰もいない豪華で孤独な家へ。
ドクの孤独が染みる…
なんだか最近映画の登場人物の孤独にやけに共感してしまう自分がいます。
ラストでトニーの家にドクが自分から向かい、一緒にクリスマスを過ごすことになった流れは胸が熱くなってうるっとしました。
途中でトニーが言っていたんです。
「寂しいなら自分から行動しなくちゃ」
と。
その言葉をちゃんとドクは覚えていて、寂しさから抜け出すためにちゃんと行動して、それをトニーは笑顔で受け止めてくれました。
寂しいなら、好きなら、自分の何かを変えたいなら
誰かに委ねるんじゃなくてちゃんと自分で行動しなくちゃだめだ!
とはっとしました。
この旅を通して二人ともお互いに影響されて良い方に変わっていく姿も見ていて暖かい気持ちになりました。
トニーもドクの事を「ニガー」と呼んだ親族に、前みたいに笑って流すのではなく「ニガーと呼ぶのはやめろ」とはっきり言ってくれて良かった…
人種差別問題がテーマの作品は、ヘルプやドリームを見たことがありました。
今回も他の作品と同様に、トイレも白人は部屋の中の綺麗なトイレ、黒人は外の古いトイレを使用するというルールが登場しました。
しかもそれを「悪いこと」ではなく、「昔からのしきたり」という意味が分からない理由を平気で口にしてる所が本当に怖い…
南部では夜車でホテルに向かっていたら「黒人は夜外を出歩いてはいけない」という謎の決まりで二人は警察に捕まってしまいました。
その後北部で警察が二人が夜車に乗っている所を見たときは「メリークリスマス」とドクに笑いかけていました。
南部と北部で対応が違っていて、この時代に南部に産まれた黒人の方は本当に辛い目に合っていたんだろうな…
現代でもまだまだ根強く残っている問題。
作品内でトニーもイタリア系であることを南部の警察に差別されていました。
この時はいまいちピンと来なかったのですが、後で調べていたら、黒人だけでなくイタリア系アメリカ人も「白人だが白人でない」的な差別を受けていたと知り、
もうわけが分からない!!なんの意味がそこにあるのか!?
となりました。
差別って一体なんなんだろう…
なんだか今回は語りたいことがたくさんありすぎて全然まとまりません!
賞とかは意識せず、作品を楽しみながら良さに浸ってもらえたらと思います。