スマホを落としただけなのに…★4.0
スマホを落としただけなのに (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
- 作者: 志駕晃
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2017/04/06
- メディア: 文庫
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映画が公開される前から気になってた作品です。映画を見る前にきちんと読んでおこうと思って手にしました。
個人情報をうかつにネットにさらすのはやめようと心底思いました…
感想・レビュー
彼氏がスマホを落としてしまったことから始まるこの作品。
彼氏が!なんですよ。自分じゃないんです。
自分のスマホじゃないのに、信じられないくらい事細かに自分の情報が全て犯人に知られてしまう恐ろしさに途中まで読んでて気分が悪くなるくらいでした。
だけどこれ、現実でも十分起こりうることなんですよね。
フェイスブックは放置してますが一応友人のみ公開にしてます。ただ、勝手にタグ付けされてしまったり、顔認識機能がいつの間にか追加されていたりして油断できないなと思っていました。(現在は設定して非表示にしてます)
でもツイッターは?インスタは?
いくら鍵をつけていても、防ぎきれない個人情報って絶対にあると思いますが、普段あまり意識して過ごせていません。
この作品を読んで、もう少し自分の個人情報に責任と危機を持って生きなきゃと本当に思いました。
だってスマホを(彼氏が)落としただけで、スマホは落としてないあんな目にあうかもしれないなんて怖すぎます…
話の中身も分かりやすくスラスラと読み終えました。
麻美がまさか友人に成り済まして生きていたとは予想してませんでした。
ちょこちょこ出てきた過去のエピソードは誰の話?と少し混乱しました。
そして富田くん途中まで本当に頼りないなあと思ってましたが、麻美を助けにきて、成り済ましている麻美のことも全て受け入れて一緒に生きる決心をする優しさと強さもあって良い男なんだと最後にやっとわたしも気付けました。笑
とにかくネットに「これくらいはいいかな」と簡単に写真や自分の情報を載せるのはやめよう。そう思わせてもらいました。