映画と小説を愛でるブログ

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君の膵臓をたべたい…★4.4

 

君の膵臓をたべたい (双葉文庫)

君の膵臓をたべたい (双葉文庫)

 

 

前から本屋さんに並んでたのは知ってました。映画化されたことも知ってた。

だけどなかなか手が伸びずにいた作品です。

ひょんなことからこの本をようやく手に取り読むことになったのですが、今となってはきっと今このタイミングで本に呼ばれたんだなと思えて満足感に溢れています。

 

 

レビュー•感想

 

 

「クラスメイト君」と「彼女、君」。

この作品を読んでいて印象的なのは、それぞれの名前がほぼ出てこないこと。

固有名詞として名前が出てこないことで、二人の絶妙な距離感と心理的な関係性の変化をうかがい知る事ができました。

 

そして勝手ながらわたしは桜良を中条あやみさんのような女の子ではないかとイメージしながら読みました。笑

明るくてみんなの人気者で少しやんちゃででも闇を持っていて。

咲良のキャラクターの魅力もきっとこの作品のヒットの一因を担ってると思いますが、

わたしはクラスメイト君に共感することが多く、彼が桜良との出会い、関わりを通して少しずつ確実に変化していく流れがとても好きで心を動かされました。

 

わたしは彼ととてもよく似ていて、これでいいと思って生きていましたが、今は少しずつでも変わっていきたいと思うようになっています。

少ししんどくても、失敗もするだろうけど、人ともっと関わる道を選択して今がんばってる所です。

わたしにとってこの作品が桜良であり、いつか誰かの桜良になりたい。

そんなことを思っていたり。

 

まさか「君の膵臓をたべたい」がこんなに愛に溢れた言葉なんて。

読む前と読み終わった後でタイトルに対する印象も大きく変わりました。

 

 

全体を通してとても読みやすい文章で本当にあっという間に読みました。

活字にあまり馴染みがない方にも読みやすい作品だと思います。