イル・ポスティーノ
1950年代のイタリアを舞台にした映画です。
見終わった後の この気持ちを うまく言葉に表現することができません。
人との出会いは一生の宝物で、 自分を変えてくれるきっかけにもなる。
哀しくもあり、心が暖かくもなるそんな作品でした。
感想・レビュー
マリオとパブロが詩を通して少しずつ心を通わせていき、二人の間に友情が自然に生まれていく流れにいつの間にかすっかり引き込まれていました。
マリオが好きな女性に隠喩を含ませた愛の詩を送っている姿をみながら、
もしわたしだったらこういう詩を送られたら恋に落ちるかな?
と真面目に考えたりしました。笑
でもこういうはっきりした愛の示し方って結構女性は好きですよね。
詩にしてみたり行動や直接言葉にしてみたり、海外の男性の愛の伝え方ってとても素敵だなあって思います。
島を去ったパブロの秘書から事務的な手紙がマリオの所に届いた時は
「こんな手紙送ってくんなばかっ(´;ω;`)」
てなりました。
誰かと離れたとき、去っていった方はきっと新しい場所での出来事が慌ただしくてそれほどではないかもしれませんが、いつもの場所に残った方は、いつもの場所から当たり前にあったものが突然なくなっちゃう感覚がもの凄くてより寂しくなってしまうものです…
ラストはやっと島にパブロが戻ってきたのに、マリオがすでに亡くなっていたなんてとても哀しい展開でした。
きっとここにマリオが生きていたら、とっても喜んでそれまでにあった出来事をたくさんたくさん話して笑いあったんだろうなあ…
マリオが自分に宛てた詩を共産党の集会で読もうとしていたこと
その集会に行ったことが原因で亡くなってしまったこと
マリオの心には離れていても自分がいたこと
きっとパブロも
嬉しい、哀しい、暖かい、寂しい
たくさんの感情を抱きながらあの海岸を歩いたんだろうなあ、としんみりしました。
マリオは生きていて、数年ぶりに再会っていう展開で終わってほしかった気もしますが、
大切なものはいつ無くしてしまうのか分からない。
だからいつも思っていたいし大切にしよう。
なんだかそう思えました。
わたしも遠くに離れて暮らす大切な友達がいます。
この作品を見ていて、いつも以上にその友達に会いたくて会いたくて仕方なくなりました。